風邪薬の画像

アスピリン

インフルエンザや水ぼうそうの発熱が治まったあとに、突然意識障害と肝障害を起こす病気が、1961年に報告されました。
報告者の名前をとってライ症候群と名づけられました。

70年代に入ってから、このライ症候群の発症にアスピリンが関係しているのではないかと疑われ、米国を中心に80年代にあいついで疫学調査がおこなわれ、アスピリンとの関連はゆるぎないものになりました。
子供のウイルス感染症などの解熱目的にアスピリンを使うのは危険であるため、使わないように規制がされ、米国では、90年代に入ってからはライ症候群は姿を消しました。

非ステロイド抗炎症剤

ポンタールやボルタレンなどの非ステロイド抗炎症剤が、アスピリンよりも抗炎症作用が強く、脳症の原因になる可能性は、厚生省の研究でも早くから指摘されたいました。
99年になって、厚生省の別の研究で、「インフルエンザ脳症になった場合の死亡率が、ボルタレンやポンタールの使用者に高い」という結果が出たため、ようやく2000年に非ステロイド抗炎症剤を子供のインフルエンザの治療に用いることを規制したのです。

タミフル

02年9月に小児用のタミフルが発売されると、その冬から、タミフル服用後に幼児の睡眠中突然死が報告されました。

05年には、服用後の異常行動が社会的に注目されるようになりました。
タミフルで脳の働きが抑制され、異常行動で事故死したり、呼吸が止まって突然死する、場合によっては重い障害を残すタミフル脳症が、非ステロイド抗炎症剤による脳症に代わって登場したのです。

咳止め、鼻水止め

「咳止めや鼻水止めをふくむ市販のかぜ薬は、6歳未満の小児に使うべきではない」
これは、米国の指導的な16人の小児科医の連名による要望書にこたえ、米国食品薬品局の内部専門官らが検討して報告書を作成し、それに基づいてFDA小児療諮問委員会が決めた勧告書の一部です。
検討の結果、市販のいわゆるかぜ薬は、とくに6歳未満の幼児には、かせ症状をやわらげるという証拠のないうえ、重篤な害を生じるうえで重視されたのです。


抗ヒスタミン剤

空腹で血中のブドウ糖が不足すると、健康ならアドレナリンを出して血糖値を上げます。
ところが、アドレナリンの作用を妨害する抗ヒスタミン剤のような薬剤がしよう去れていると、血糖値を上げられず低血糖を起こします。
抗ヒスタミン剤や吐き気止め、統合失調症などのための神経遮断剤、β遮断剤やα遮断剤、抗不整脈剤、局所麻酔剤、ある種の抗生物質は、いずれもアドレナリンの作用を弱めます。
これらの薬剤によって、アドレナリンが血糖を上げる力を発揮できず、低血糖が起こるのでしょう。
そのうえ、これらの系統の薬剤は、それ自体がけいれんを起こすものですから、注意が必要です。

大人はほかのホルモンなどを誘導して、血糖を上げることができますが、乳幼児はその働きが未成熟です。
そのため、薬剤の影響をもろに受けやすいと考えられます。

解熱剤

高熱のときは、まだウイルスや細菌がからだの中に残っています。
その最中に、強い解熱剤で急速に熱を下げると、本人は楽になったように感じますが、体温が下がったからだの中は、ウイルスや細菌にとってきわめて好ましい環境になり、ウイルスや細菌が減るどころか増殖し、攻撃も活発になってしまいます。

増殖したウイルスや細菌に反応して、体はさらに高熱を発し、体内ではインターフェロンや腫瘍壊死因子などをより多く作り、増殖したウイルスや細菌をやっけようとするのです。

そして、熱が出る前には、寒気やふるえが起きて、解熱前の高熱時よりももっと苦痛を感じることになります。
そのため、しばしば、はじめよりもさらに高熱になることすらあるのです。