会社で働いている人の画像

労働基準法の法定労働時間は1週間40時間、1日8時間です。
法定休日は
1週間に1回か4週間を通じて4日以上で、要件を満たした場合は年次有給休暇の付与が義務となります。

深刻なメンタルヘルス問題などを受け、労働時間法制の改正が検討されています。
改正案には、著しい長時間労働に対しては労働者の健康が確保されるように配慮しなければならない旨が明確化されたり、一定日数の年次有給休暇の確実な取得をさせるように義務化したり、企業単位で労働時間等の設定改善に係る労死の取り組みを促進したりすることが含まれています。

このような改正が検討されているのは、「休暇を取得したいけれども難しい」など、労働基準法の最低基準が意味をなしていない現状からでしょう。

中小企業における月60時間超の時間外労働に係る割増賃金についての猶予も廃止される予定です。

また、厚生労働省では、いわゆるブラック企業対策として、違反を繰り返す企業名を是正勧告段階で公表することとなりました。

平成27年5月18日より厚生労働省は、「長時間労働違反の防止を徹底し、企業における自主的な改善を促すため、社会的に影響力の大きい企業が違法な長時間労働を複数の事業場で繰り返している場合、都道府県労働局長が経営トップに対して、全社的な早期是正について指導するとともに、その事実を公表する」としています。
また、過重労働事案であって、複数の支店において労働者に健康被害のおそれがあるものや犯罪事実の立証に高度な捜査技術が必要とんるもの等に対する特別チーム「過重労働撲滅特別対策班」を新設しています。

長時間労働は、以前は残業代の未払いの問題で話題となっていました。
昨今は、長時間労働によりメンタルヘルス不調の結果、労災につながるという面で注目されています。

残業時間が極端に多い労働者がうつ病などと診断され、休職した場合、労災認定がされると考えられます。

不幸にも仕事によって精神障害にかかったり、自殺したりした場合には、労災補償制度により一定の補償がなされます。

労災補償を受けるためには、所轄の労働基準監督署にご本人またはご遺族が請求しますが、会社がその支援をすることが望ましいでしょう。

また、労働基準監督署が仕事との因果関係などを検討するため、種々の調査を行います。
事業場関係者、医療機関関係者、家族、本人などはこの調査に協力することが必要です。
調査の結果に基づいて、専門家の意見を聴くなどにより、仕事との因果関係などを検討されます。

過去には、会社が労災にしたくないために業務中のケガといわず、健康保険を使わせたケースがあります。
そもそも健康保険は業務外での傷病を対象としていますし、会社としては労災を隠さないようにするのは当然のこと、起きないようにするべきです。
万が一起きてしまったときはきちんと保障し、再発しないように対策することが大切です。

これはケガだけでなくメンタルヘルス対策でも同じです。

また、労災が認められ、休職したケースでも下記のような理由によりなかなか職場に復帰できない、またはすぐにまた休職してしまう、というケースあります。

・どの程度仕事ができるかわからなかった

・本人の状態について、正確な医学的情報が得られなかった

・本人に合う適当な業務がなかった

・上司や同僚の理解が得られなかった

・どこに相談していいかわからなかった

・職場復帰に関する就業規則の規程がなかった

・主治医に会い意見聴取について本人から同意を得るのが難しかった

休職者との連絡をとり、情報交換を密に行う必要があることがわかります。