老化を表現したイラスト

老化の最大の特徴は、体細胞数の減少と細胞機能の低下だといわれています。

老化現象が顕著に見られるのは、生物の一生のうちで老年期です。

人での老化現象は個人差はあるものの、一般に40歳を過ぎると加齢に伴い、毛髪、皮膚、歯など外見的な変化があらわれます。
白髪があらわれ、または抜け落ちます。
顔にはシワができ、歯も抜け、腹部や腰部に脂肪が蓄積して、さらに年をとると顔や肩の師眉宇や筋肉が落ちてきて老人特有の顔つきになり、椎間板が薄くなって身長が縮んできます。
これらは外から見える明らかな老化現象です。
一方で、免疫機能、神経機能、循環機能、呼吸機能などの低下が起こります。

身長は30歳から90歳までの間に男性で2%程度減少するといわれています。

老化現象は、体内臓器にもみられます。
1960年代にソ連の医学者が臓器の重量が40歳以降に緩やかな減少をすることを示しました。
しかし、心臓は例外的に増加します。
これは動脈硬化、高血圧が加齢と共に頻度が増し、ポンプの役割をしtげいる心臓に負担がかかり、心臓の肥大を促すからです。
また、臓器の重量の減少の程度は異なり、肝臓、腎臓、脾臓などは減少の程度が強く、脳はその程度が低くなっています。

消化器系の老化による変化

消化器系は、食べたものを消化吸収する人間にとって、健康を維持するために重要な働きをしています。

消化管は、食べ物を平滑筋の蠕動運動によって送っていますが、加齢とともにこの運動が低下します。
結果、胃もたれや便秘など起こしやすくなります。
その理由は、消化液の分泌量の減少や、小腸機能の低下により、消化、吸収能力の衰え、大腸ではビフィズス菌の減少が起こるからです。

呼吸器系の老化による変化

肺活量や最大換気量は年齢とともに低下していきます。
特に45歳を過ぎると急速に低下します。
90歳になると最大換気量などは60%も低下します。
しかし、肺活量は30歳時の約60%に低下しても日常生活は可能であり、生命の維持には十分です。

また呼吸器系の老化は喫煙者と非喫煙者によって大きく異なり、喫煙者は非喫煙者に比べ老化現象が明らかに若い年齢で
起こってくることが明らかになっています。
また呼吸器系の罹患率や死亡率も喫煙者は高く、特に肺がんは非喫煙者の10倍にもなります。

血管の老化による変化

人は血管とともに老化するといわれるくらい、老化と血管は深く結びついています。
動脈は、加齢にともない弾力性を失います。
これは、弾力性に富むエラスチンや平滑筋が減少し、伸縮性に乏しいコラーゲンが増加することが原因と考えられています。
しかし、その代わりに血管の強度を保つ役割は持つが、血管が弾力性を失い、血管の内壁に障害を生じると高血圧や動脈硬化を引き起こし、それが原因となり脳血管疾患、心疾患などの症状があらわれてきます。

体力の老化による変化

一般的に人は脚から老いると言われていますが、筋力が最も低下するのは下半身です。
脚筋力は老化に伴って急速に低下し、60歳以降では20歳の約半分になります。
腕立て伏せや、閉眼片足立ちも、老化による低下が顕著になり、40歳代にはすでに20歳代の半分にまで低下します。
握力は老化に伴う低下が最も少なくなっています。

脳の老化による変化

脳は加齢によって重量が減少しますが、他の臓器と比べると減少の程度はそれほど大きくありません。
90歳を超えても10%程度でしかありません。

重量の減少は、脳の神経細胞数の減少によって起こり、知的機能と運動機能が最も影響を受けやすくなっています。