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野菜のアク抜きの意味

山菜など野菜のアクは苦くてまずいです。
このアクを抜くには、驚くほどたくさんの方法があるそうです。

なんだかとても悪いもののように思われているアクですが、感じで書くときは悪ではなく「灰汁」で灰を溶いた水のことです。
この灰汁でアクを抜くことから転じて、野菜のえぐみをさすようになったといわれています。

ひと口にアクといっても、野菜と肉のものがあります。
野菜のアクは、苦味やえぐみなどがある成分のことで、調理のときにさまざまな方法で抜いてしまいます。

肉のアクは、鍋物のときにおなじみのふわふわ浮き出す白っぽいものです。
その正体は、肉から出る脂肪やたんぱく質が固まったもので、実は体には無害です。
見た目と舌触りが悪いために嫌われているというわけです。

肉のアクをきれいにとるには、卵の白身を溶かずに煮汁に入れます。
すると白身がどんどんアクを吸着して固まるので、これをすくって捨てるだけで煮汁がきれいに澄みます。

野菜にあく抜きは必要か

一般にえぐみが強くアク抜きが必要だとされているタケノコ、ワラビ、ゴボウ。
これらをよく知られている方法でアク抜きし、していないもと味を比べた結果、タケノコ、ワラビはアク抜きしたもののほうがおいしいという結果になりました。
ところが、ゴボウは、アク抜きしたものも、アク抜きしなかったものも同じようにおいしかったのです。
そこでゴボウのアク抜き前と後の味を、味覚センサーで分析してみました。

アク抜き後の味を見ると、酸味の部分だけが増していました。
これはアク抜きに使った酢の酸味が加わったからです。
そして、えぐみには何ら変化はありません。
どうやらゴボウのアク抜きだと思われていた方法は、アク以外のもの抜いていたようです。


ごぼうのあく抜きの必要性と方法

一般に料理の本などを見ると「ゴボウは切ってすぐに酢水につける」とあります。
その方法通りに3%の酢水につけたものと、そのまま放置したものを比べてみると、10分後、切ったまま放置したゴボウは切り口が茶色に変色していましたが、酢水につけたほうは白いままです。
酢水はゴボウから溶け出した何かで茶色くなっていました。
ですが、先の味分析で分かったように、茶色のものはえぐみとは無関係です。
では何なのでしょう。

実はこの茶色いもの、抗酸化物質のポリフェノールでした。
つまりアク抜きのつもりで貴重な栄養素をみすみす流していた、というわけです。
流れ出てしまうのはポリフェノールだけではありません。
ほかにもミネラル類やうまみのもとになるアミノ酸も失われていました。
ゴボウを酢水につけるのは、茶色くなるのを防ぎ、料理を白く仕上げるための知恵で、色止めだといえます。

ほうれん草のあく抜きの必要性と方法

ホウレンソウにはシュウ酸という成分が含まれていますが、これがアクの正体です。
シュウ酸はえぐみがあるだけでなく、大量にとるとカルシウムの吸収が悪くなってしまいます。

塩ひとつまみを加えた湯でゆでる、がこのシュウ酸を抜く一般的な方法ですが、それと真水でゆでたものとを比べてみたところ、真水でゆでたときのほうが、シュウ酸を多く除くことができたという結果がでました。

その理由は、水のなかがすでに塩を含んでいるために混んでいる状態で、シュウ酸がホウレンソウを出て水のほうに入りにくかったと考えられます。
塩を加える効果としては、色止めがあるが、たっぷりの湯でさっとゆで、冷水にとれば真水でもそう色は変わりません。
アクをよく抜くには真水のほうがいいといえます。