血糖値を測定している画像

血糖値が高いとなぜ悪いか

過食などで脂肪が体内に増えすぎると、インスリンの働きが悪くなり、血糖値が上がりやすく、下がりにくくなります。
その結果、慢性的な高血糖状態が続き、ついには糖尿病を発症してしまいます。
糖尿病とはブドウ糖をエネルギーとして利用できない体になったということです。
一度なってしまうと、完全に元の状態に戻すことは難しくなります。
進行すると、高血糖状態の血液により血管や末梢神経、全身の臓器や部位が破壊され、神経障害や網膜症、腎症などの合併症を引き起こします。

高血糖は、血管の内側の細胞を傷つけ、動脈硬化を進行させます。
血管が詰まって心筋梗塞や脳梗塞などのリスクが高くなります。
糖尿病になる前の予備軍の段階でもこのリスクは高いので要注意です。
いったん糖尿病になると、完全に治すことは難しくなります。
健康診断で正常高値や境界型と指摘された人は、深刻な事態になる前に、食生活をはじめとする生活習慣を改善しましょう。
この段階なら正常血糖に引き返すことができます。

もし高血糖を長期間放っておくと、視力低下からやがて失明、手足のしびれからやがて無感覚、壊疽、最終的には切断までいたることもあります。
もちろん命にもかかわってくるため非常に危険です。

糖尿病を予防する適正エネルギー量の計算

糖尿病やこわい合併症を予防するために、血糖値をどれくらいに維持すればいいのでしょうか。
日本糖尿病学会が設定している血糖コントロール目標値では、ヘモグロビンエーワンシー(HbA1c)の数値が用いられています。
HbA1cは、過去1~2ヶ月の血糖値の平均を知ることができるものです。

日本糖尿病学会が設定している血糖コントロールの目標値は下記のようになっています。

・血糖正常化を目指す際の目標:HbA1cが6.0未満
・合併症予防のための目標:HbA1cが7.0未満
・治療強化が困難な際の目標:HbA1cが8.0未満

血糖を下げるには、食生活の改善がとても重要です。
まずは、飲みすぎや食べすぎを改め、適正なエネルギー量の食事を守りましょう。
適正エネルギーは、通常は男性で1日1400~2000kcal、女性で1200~1800kcalの範囲にありますが、人によって活動量や体格が違うため、適正なエネルギー量も異なります。
自分に必要な適正エネルギー量を知り、それをオーバーしない範囲で、栄養バランスよく食べるようにしましょう。


1日の適正エネルギー量は下記のように計算します。

・標準体重を計算する
標準体重(kg)=身長(m)×身長(m)×22

・標準体重1kgあたりの必要エネルギーを身体活動量からチェック
・少ない:デスクワークが多い・主婦など:25~30kcal/kg標準体重
・平均的:立ち仕事が多い:30~35kcal/kg標準体重
・多い:力仕事が多い:35~kcal/kg標準体重

・一日の適正エネルギー摂取量を計算する
適正エネルギー(kcal)=標準体重×標準体重1kgあたりの必要エネルギー(kcal)

身長170cmの人で考えてみた場合、標準体重は63.6kgとなり、身体活動が少ないとすると、標準体重あたりの必要エネルギーは「25~30kcal」となり、1日の適正なエネルギー摂取量は「63.6×25~30kcal/kg」でおよそ1590~1908kcalとなります。