仏像の画像

仏像は仏師と呼ばれる工人によってつくられました。

奈良時代までは、仏像づくりのすべての作業をひとりの仏師が行っていました。
しかし平安時代になると、仏像の需要が急増したため、分業制が取り入れられます。

大仏師と呼ばれる優れた仏師が総指揮をとり、その下に小仏師と呼ばれる弟子たちがつきました。
さらに木材をつくったりくみ上げたりする番匠(ばんじょう)、色塗りを行う絵仏師(えぶっし)、漆塗りや色つけを担当する塗師(ぬし)などが加わり、仏像製作にあたったといいます。

日本では時代ごとに多くの仏師が登場しましたが、日本最初の仏師といわれるのが、飛鳥時代に活躍した鞍付作止利(くらつくりのとり)です。
百済にルーツをもつ渡来人の子孫とされ、飛鳥寺の釈迦如来坐像や法隆寺金堂の釈迦三尊像が彼の代表作として知られています。

平安時代には、日本彫刻史上屈指の名匠といわれる定朝が登場します。
平等院鳳凰堂の阿弥陀如来坐像など数々の傑作を生み出したほか、仏所と呼ばれる仏師の工房を設立し、職人の養成にも大きく貢献しました。

それ以降は、定朝の弟子たちが円派、院派、慶派といった分派を作って活躍しました。
室町・桃山時代に造仏は衰退しましたが、江戸時代になると円空や木喰などユニークな仏師が出ています。

有名な仏師とその代表作

・鞍作止利
日本最初の本格的な仏師。
中国の北魏模式の流れをくみつつ、それ以上に洗練された仏像を製作した。
・飛鳥寺:飛鳥大仏
・法隆寺:釈迦三尊像

・国中連公麻呂(くになかのむらじきみまろ)
東大寺:不空羂索観音立像・毘盧遮那仏坐像

・定朝(じょうちょう)
日本彫刻史上屈指の名匠とされる。
仏師の工房である仏所をつくり、職人養成にも大きく貢献。
その弟子から円派、院派、慶派などの分派が生まれた。
・法成寺;阿弥陀如来坐像
・平等院鳳凰堂:阿弥陀
・如来坐像:雲中供養菩薩像

・長勢(ちょうせい)
広隆寺:十二神将像

・院覚(いんがく)
法金剛院:阿弥陀如来坐像

・運慶(うんけい)
慶派の中心的な仏師。
写実的で力強い作風に特色があり、鎌倉新模式を築いた。
・東大寺:金剛力士像
・興福寺:無著像・世親像

・湛慶(たんけい)
東寺:金剛力士像(運慶と共作)
蓮華王院:千手観音菩薩坐像

・快慶(かいけい)
東大寺:地蔵菩薩像

・円空(えんくう)
江戸初期、諸国を旅しながら12万体といわれる木彫仏をつくった。
鉈で粗く彫られた作風は円空仏と呼ばれる。
・龍泉寺:馬頭観音像
・荒子観音寺:木端仏

・木喰(もくじき)
十王堂:木喰仏像

仏像製作の職人

大仏師(だいぶっし)
仏像製作の総指揮者。
像を彫るだけでなく、大掛かりな彫像の場合は作業計画を立てて何人もの職人たちを総括し、製作をリードした

装飾技士
仏像がつける首飾りなどの装飾品を製作する

塗師(ぬし)
彫りあがった仏像の表面に漆やメッキを塗る

絵仏師(えぶっし)
色を塗る彩色作業を担当する専門職人

番匠(ばんしょう)
仏像の材料となる木材製作を担当する職人

小仏師(しょうぶっし)
大仏師のもとで大仏師の手足となってはたらく