今も昔も漫画家には自分で話も絵も描く漫画家一人と編集で話を作る漫画家とバクマンの主人公二人のように、作画と原作に分かれて描く漫画家がいます。

個人的には作画と原作に分かれたほうがいい作品ができるのではないかと思うし、今まで読んできた作品も作画と原作の二人組みのほうがおもしろい作品が多いと感じています。

しかし、両タイプにはメリット、デメリットがあるとも思っています。

収入が半分になるデメリット

バクマンでも言っていましたが、印税、原稿料を半々にするとして、収入は単純に一人でやる場合の半分になります。
そりゃあ売れている人はいいかもしれませんが、そうでない人には死活問題になりかねません。
連載している時は食いっぱぐれるような事はないでしょうが、漫画家は連載が打ち切られたらすぐに無職ですので、漫画が描き続けられなくなる可能性もあります。

対策として、二人でやっているのだから2倍描くという方法がありますが、これは現実的ではありません。
話作りと作画は同時進行できないため、二人でやっているからといって製作速度を2倍にするのはほぼ無理ですし、だいいち二人いるからページ数を2倍にしてくれ、なんて事はできないので難しいのが現実です。

揉める可能性があるデメリット

収入の問題もありますが、作品の方向性やその他の人間関係の問題で揉めた場合、最悪解散となって連載作品を続けていく事すらままならない可能性もあります。

プロの実例でいうと「軍鶏」という漫画は最初原作と作画に分かれて描いていたそうですが、作画側が原作をしっかり作ってこない、という理由で訴え、途中からは作画の方が一人で連載を続けていく事になったそうです。

話が正しく伝わらないデメリット

漫画家は頭の中のイメージをそのまま描き出す事ができれば素晴らしい漫画になる、と思っている人も多いと思いますが、話と作画の二人で別々の思考の人間が入る事で、イメージと漫画とのギャップが広がる可能性があります。
これはもう、相性しだいと言うしかないですが、コンビの期間が長くなる事でより良くなっていく事もありえるでしょうし、難しいところですね。

相方にアドバイスをもらえるメリット

特に編集がついていない漫画家志望の場合は、一人で漫画を描くよりも意見を出し合って話も絵も改善していった方がいい漫画になる可能性が高いと言えます。

編集がついた後でもこのメリットはありますが、一方の仕事分野に過剰に口出しをすると揉める原因になる可能性もあります。


得意分野に集中する事で漫画の質が上がるメリット

個人的に思っていた事が絵がすごくうまい漫画家の漫画は内容がおもしろくない事が多く、絵が下手と言われる人の漫画家の漫画は内容がおもしろい割合が高いと思っていました。

しかし、理想はやはり両方の質が高いものがいいので、絵がうまい人は作画を、話をつくるのがうまい人は原作を担当するのが最高の漫画を作るのにいいと思います。

ただ、実際には得がすごくうまい人はそれだけでアンケートがとれるし、すごくおもしろい話を作れる人はそれだけでアンケートがとれるので、わざわざ作画や原作を募集しなかったりすると思います。

前述したように二人で漫画を作るのはデメリットもあるので、一人で売れる人はその方がいいんだと思います。
そして、原作と作画に別れて漫画を作る場合、元々知り合い同士で一緒にやってきた、という場合でもない限り、作画に求められる画力は相当なものになると思います。

そうなると絵だけで人気がとれるレベルだと思いますので、まったく話が考えられないという漫画家志望ではまずありえないタイプの人になるでしょうから原作、作画に分かれた漫画はなかなか出てこないのかもしれません。