あがり症の原因はノルアドレナリン

『あがり』は血液中のノルアドレナリン値が上昇して起こります。
ノルアドレナリンはアドレナリンと名前が似ていますが別物の脳内物質です。

ノルアドレナリンが増えると交感神経が活発になり、心拍数、血圧、体温が上昇します。
いわゆる「あがっている」状態になるわけですね。

ノルアドレナリンが増えた時に起こりえる症状は下記のようになっています。

・汗をかく

・顔や耳が赤くなる

・手足が震える

・動悸が激しくなる

・顔が引きつる

・声が出ない、もしくは声がうわずる

このため、社会不安障害の人にはノルアドレナリン再取り込み阻害薬が有効とされ処方される事があります。

緊張や不安は、ノルアドレナリンを介して神経を刺激し、体を紅潮させるのです。


ノルアドレナリンはどんな時に分泌されるか

ノルアドレナリンはあがり症の人だけが分泌されるものではありません。
基本的にはストレスを受けた時、集中力が必要な時に分泌されます。

ノルアドレナリンが分泌され、交感神経が活発になるのは集中力がまし、シャキッとするのに必要なのですが、あがり症の人はそれが過剰なため、うまく活動できなくなってしまうのです。

セロトニンとあがり症

あがり症の人はそうでない人よりも緊張しやすくノルアドレナリンが分泌されやすいわけですが、そのあがり症の要因となっているもう一つの脳内物質がセロトニンです。

セロトニンはノルアドレナリンと違い、心の平穏を保つための脳内物質で、このセロトニンが少ない人もあがり症になりやすい傾向があります。

ようはノルアドレナリンとセロトニンのバランスが悪いと緊張しすぎてあがり症になってしまいます。

あがり症を改善する方法、脳内物質を調節する

前述したように、あがり症には脳内物質のバランスが大事なため、その改善方法は、「セロトニンを増やす」「緊張した時のノルアドレナリンの分泌を減らす」事で改善されます。

・セロトニンを増やす方法

セロトニンは、脳内で、トリプトファンと呼ばれるアミノ酸から作られます。
人の身体はトリプトファンを合成しないので、食品から摂取する必要があります。

トリプトファンを含む食品としては、玄米、豆類、アブラナ科の野菜、卵、乳製品、肉類、ブラックチョコレート、バナナ、クルミなど多くが挙げられます。


セロトニンを増やす呼吸法
1 いすに座って背筋を伸ばし肩の力を抜いて、お腹の下あたりに手をあてます。
  ベルトは少し緩めましょう。

2 腹筋に力を入れ、肛門を閉めるように意識しながら、10~15秒かけてゆっくりと息を吐ききります。

3 腹筋と肛門の力をゆるめ、その反動で自然に息を吸います。2,3を1分間に3~4回繰り返し5分ほど続けます。

・緊張した時のノルアドレナリンの分泌を減らす方法

これは、緊張する状況に慣れる事が一番簡単で効果的です。
つまり、あがり症が発動してしまう状況、例えばプレゼンの場などの場数を踏む事です。
しかし、本番ばかりで失敗を繰り返すといつまでたっても慣れません。

そのため、同僚に協力してもらうなどして、ある程度の緊張状態での予行演習を繰り返す事で本番でも緊張状態が少なくなります。

そうなれば後は数をこなすだけです。

例えば普段からプレゼンなど人の前に立って話す事に慣れている人は、いざ大勢の前やテレビ出演などでより大きな緊張を受ける場で話す事になってもノルアドレナリンの分泌が少なく、あがり症になりません。