たけしの本当は怖い家庭の医学で紹介されていた実例です。

脂っこい料理が大好きなその女性はいつもどおり遅い夕食を終えた後、突然胃に刺すような痛みを感じました。

ところが、胃の痛みは1時間ほどで治まったので放置してしまいました。
しかし、その間に病気は進行していたのです。

翌日には心配していた胃の痛みは食後にも現れず安心していました。

しかし夕食後に前日の胃の痛みが再発しました。

どうやら夜になると痛みが出てくるようです。

さらに翌日、新しい症状が出てきました。
それは右肩のみが肩こりを起こすものでした。

そこで女性は不安になり、食生活を改善しようとしました。

食事から脂っこいものを減らし、あっさりしたものにかえたのです。

すると夜の胃の痛みはなくなり、肩こりも改善されていきました。

食事が原因で、それを改善した事で病気も治ったのでしょうか?

そこから3ヵ月後、夫婦の記念日でしたので、脂っこいものをたくさん食べました。

するとその夜、みぞおちが激しく痛みだし、以前のように時間とともに治まることもなくひどくなっていくばかり。

最終的に救急車を呼んで病院へ運ばれてしまったのですが、病院の検査ではなんと膵臓が炎症によって通常時の2倍にもはれ上がっていたのです。

やはり食事の内容がだめだったのでしょうか?

病名は急性膵炎と診断されました。

急性膵炎とは、膵液に含まれる消化酵素が膵臓や周囲の臓器を消化し炎症を起こす病気です。

最悪の場合、死に至る危険な病気だったのです。

原因はCT画像でわかりました。

CT画像には胆石が写っていました。

胆石とは脂肪分の消化を助ける胆汁の成分が固まったもので、女性は高コレステロールの食事が多かったため、コレステロールが固まった事が原因で胆石が出来てしまったようです。

ただ、胆石だけでは初期症状の胃痛は起きないそうです。

胃痛は食事の後、脂肪分を溶かすために胆のうが胆汁を出して収縮した際、胆石が小さくなった胆のうの出口に挟まり、痛みを引き起こしたようです。

そのため脂っこい食事をした夕食後にのみ胃痛が起きたみたいですね。

肩こりも胆石が原因で、胆のうは右側にあるため、胆のうの痛みを肩で感じる放散痛という症状だったのです。

そして、夕食もあっさりした食事にかえた途端、胃痛がなくなったのも胆のうの収縮が少なくなったためと考えられます。

ただ、胆石は残ったままだったために脂っこい食事をした途端に激しい痛みが再度襲ってきたのです。

この時、激しく収縮した胆のうは胆石を胆のうから追い出してしまい、胆石が膵液と胆汁が合流する管に達して道を塞いでしまったのです。

こうなると膵液や胆汁が逆流してしまい、急性膵炎を引き起こしたというわけです。

その後の女性ですが、一命はとりとめられました。
しかし、内臓のダメージは残り、絶食治療を続けています。
完治はしないということでしょうか?恐ろしい事です。

この胆石ができるという病気はめずらしいことではないのです。
成人の10人~20人に1人が胆石を持っていると言われ、やはり高コレステロール、脂っこい食事が好きな人ほど胆石はできやすいそうです。

そういった食事が多い人はもちろん注意が必要ですが、食後に胃痛を感じた人は早めに病院で検査してもらったほうがいいでしょう。

小さければ症状はなかったりしますが、実例のように小さい胆石は胆のうから流れやすく、膵炎を引き起こしやすいと言われているため、症状が小さいからといって安心はできないのです。