通訳案内士を表現した画像

通訳と通訳案内士の違い

日本では通訳案内士さんのことを「通訳さん」と呼ぶ時がありますが、通訳と通訳案内士は違います。

通訳は、外国人と日本人の間で言葉を忠実に訳して双方に正確に伝えることが第一の使命ですが、それに対して通訳案内士は外国人に付き添い、外国語を用いて、自分の言葉で案内をしていくという、全く異なった役割なのです。

通訳はただひたすら言葉を正確に訳して伝えるのが本業なので、通訳になる訓練もこの「言葉の意味をくみ正しく伝えること」に徹します。
それに対して通訳案内士は、例えば観光バスでバスガイドが話している内容を通訳するのではなく、通訳案内士自身がマイクを持って外国語を用いて自分で説明していくものです。

同じ都内観光のルートを通って、見えるものが同じでも、通訳案内士はいかに楽しいツアーにするかを工夫するので、ガイドのやり方もいろいろ工夫が必要なのです。

日本語が話せない海外からのお客様が、安全に安心して日本を旅することができるように、心をこめて案内するのが通訳案内士です。
お客様の日本での滞在が楽しい思い出になるよう、おもてなしの心で接するサービス業といえるでしょう。

最近は、ガイドブックやインターネットで日本のことを調べてくるお客様が多くなりました。
いまやインターネット時代です。
インターネットで調べて「ここに行きたい」と通訳案内士に希望する人もいます。

さらにガイドブックやインターネットには載っていないことを通訳案内士に尋ねてくることもありますし、たとえお客様に知識があったとしても、通訳案内士の説明でより深く日本を理解するようになります。

お客様の興味は千差万別ですが、それぞれに対応できるように努めるのが、通訳案内士です。

通訳案内士になるには

通訳案内士試験はだれでも受けることができます。
性別、国籍、年齢を問いません。

お客様もさまざまで、男性通訳案内士を好む人も女性通訳案内士を好む人もいます。
私たちはプロの通訳案内士としてスキルを磨き、どのようなケースにも対処していきます。
ただ、長時間の乗り物移動があったり、長期間の勤務になることがありますので、それに耐えられる健康だけは必須条件です。

ただ、通訳案内士試験に合格したからといって、すぐに仕事ができるわけではありません。
まずは研修会で業務をまなびますが、仕事の依頼が入れば、さらに事前に様々な情報が必要となります。

同時に下見も大切な要素です。
自分で歩いてみて、動線や観光地のポイント、実際目に入るもの、トイレの場所などの確認ができます。

仕事を始める前に下調べや下見は必須です。
下見には時間もお金もかかりますが、ガイドをするための自己投資も必要なのです。

また、通訳案内士になって何年たっても、同じルートで同じ場所を何度も訪れていても、案内するお客様は常に変わりますので、そのお客様が一番楽しめるような工夫が必要です。
ひとつのツアーをすると通訳案内士自身が学ぶことも多く、次回はさらにより良いツアーをしたくなります。

さらに、時代の流れとともにお客様の興味もどんどん変わってきていますので、通訳案内士はそれを敏感に感じ取ることが必要です。

そして、自分が持っている知識に満足するのではなく、日々常に新しい情報を取り入れると、そのガイディングもますます充実したものになるでしょう。

通訳案内士試験に合格したら、居住地の都道府県知事あてに登録申請書を提出して、登録を受けましょう。
登録に関しては、各都道府県観光担当部署にお問い合わせください。

そして、はれて通訳案内士になれるわけですが、通訳案内士は基本的にすべて独立した自営業者です。
ひとりでどのように仕事をとってくるか、どのように料金の交渉をしたらよいかなど、営業活動をこなすのはたいへんです。
また通訳案内士は資格をとったからといってすぐに仕事が入るわけでもありませんし、自分のスキルをといていかなければなりません。

そのためにも、通訳案内士団体に入っていろいろな通訳案内士から役立つ情報を得たり、お互い通訳案内士として情報の交換をしたり研鑽する場があれば、通訳案内士として大きなプラスになるでしょう。