交通事故の画像

「私は主婦をしています。
パートには週2日いっていますが、月の収入は約6万円です。
先日、交通事故にあい、保険会社の担当者から休業補償として、パートの休業分を掲示されました。
安いので不満ですが、仕方ないのでしょうか。」


主婦の場合は、女子平均賃金で休業補償が認められますので、保険会社の掲示した金額を認める必要はありません。

・女子平均賃金とは
主婦の休業補償は、賃金センサス第一巻第一表の産業計、企業規模計、学歴計、女性労働者の全年齢の平均賃金を基礎として算出されます。
平成23年のセンサスによれば、金額は年355万9000縁、1日当たり9750円となります。

・専業主婦
古くは、専業主婦の場合に休業補償を認めないという考え方もありましたが、現在では主婦労働を女性の平均賃金で評価すべきであるとされています。

・兼業主婦の場合
主婦が仕事を持っている場合、主婦労働ができないことによる損害と仕事を休業したことによる損害とが発生しますが、両者の合算はみとめられておらず、いずれか高いほうしか認められていません。

高額所得者であれば、仕事による休業補償を請求することになりますが、パートの場合は、通常日額97450円もいかないと思われますので、主婦労働による損害を請求したほうがはるかに有利になります。
保険会社は、主婦の場合でも、低額のパート収入や自賠責の休業損害基準を掲示してくることがありますので、慎重に対応したほうがいいでしょう。

・休業日数
主婦労働の場合、休業期間をどの程度認めるかというのが問題となります。
会社勤務であれば、会社が休業証明書を出してくれますが、主婦の場合はこのような証明書が出ることはありえないので問題となるわけです。

家事労働に従事できなかった期間ということになるわけですが、明確で客観的な基準があるわけではありません。

家事労働にどの程度支障があったかについて本人の申告を聞き取ったうえ、傷害の部位、程度、入通院日数、被害者の受けたダメージの状況、家族構成などから総合的に判断することになります。

・高齢者の場合
主婦といっても、夫と育ち盛りの子供を抱えている場合と、すでに子育てが終わって、夫と二人暮らしという高齢者の場合とでは異なってきます。
通常は、賃金センサス第一巻第一表の産業計、企業規模計、学歴計、女性労働者の全年齢の平均賃金を基礎として算出しますが、家事労働の負担が比較的軽いと考えられる高齢者の主婦の場合は、年齢に応じたセンサスを使うことがあります。

たとえば平成23年の賃金センサスによれば、60~64歳は年296万4200円、65~69歳以上は同じく274万500円となります。

・自営業者の場合
サラリーマンであろうと、自営業者であろうと加害者に対して、休業による損害を請求できる理屈には何ら異なるところはありません。

しかし、立証方法はかなり異なるといえます。
サラリーマンの場合は、会社の証明書があれば、比較的立証が容易です。
ところが、自営業者の場合は自分がこれだけ所得があるといっただけでは信用性に乏しいので、有力な客観的資料として税務申告に関する資料の提出が求められます。

自営業者のなかには実は過少申告であったとか、ときにはまったく申告をしていないという人がいたりします。

このような場合も、客観的に所得が照明され、交通事故による減額が立証されれば請求は可能ですが、実際にこの立証は著しく困難です。